Vol.33 2007晩秋 落葉
Japanese Style
和のにゅーす・れたー Vol.33
発行日 2007.晩秋 落葉
発行 三隅勝栄堂
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そして落葉
そろそろ紅葉が盛りを過ぎ、落ち葉の季節へと変わってきました。
アスファルトの上に落ちている落ち葉は土に帰ることがなく、そのまま放置しておくわけにもいかず、掃除され、ゴミとなって捨てられています。ですが、落ち葉にはとってもすばらしい役割があるんです。
そこで、今回のにゅーす・れたーは、落ち葉について特集してみたいと思います。
落葉のしくみ
紅葉する樹木は主に落葉樹です。では、落葉はどうして起こるのでしょう。常緑樹と落葉樹の違いはなんなのでしょうか。
まず、落葉樹は、落葉する前に、葉の中の葉緑体の養分を枝・幹・根に移し、葉柄基部に離層と呼ばれるコルク層を形成し、葉内に老廃物を残して落葉します。これは、冬期の低温から樹木を守るための現象です。
針葉樹は葉肉が厚く、葉面積が小さいほど低温に耐えるようにできているために、秋期には落葉しないものが多くなっています。
落葉した後の節や枝の先には冬芽がでてきます。冬芽は越冬ののち、春に萌芽して葉や花に移行します。
この冬芽の中には、翌春に葉となり花となるものがごく短縮された状態で入っているということです。
落葉は樹木自信が、厳しい冬期を生き抜くためのひとつの方法であるわけですね。
落葉のいいところ
森林の落葉が積もった地面を掘ってみると幾層にも積み重なった葉を見ることが出来ます。
土に近い場所ではその落ち葉が黒く朽ちて形をとどめていないでしょう・・・
また、トビムシやヤスデ、ミミズなど小さな虫たちも見つけることが出来ます。
森林は小さな虫や微生物によって落ち葉や動物の死骸などの有機物が分解されて土に還元されています。だから、落葉は有機肥料(堆肥)として大活躍できるのです。
第二次世界大戦以後、先進国の化学化が進み農業や園芸の分野も化学化が当たり前になってしまいました。化学肥料に化学合成農薬・・・。化学肥料の多施で土壌の健康は失われ、保肥効果などがなくなってきました。そのためさらなる化学肥料の施用・・・植物は肥満状態になり病原菌発生など悪循環に陥ります。有機物が土壌で分解される過程で発生する微生物の死骸や分泌物、そしてそれらと根の関係・・・無機質の養分である化学肥料では得ることの出来ない数多くの利点を持つのが有機物、有機質肥料なのです。
落ち葉堆肥の作り方
1)落ち葉の種類
a)腐葉土作りに向く落ち葉(クヌギ、ナラ、ケヤキ、ポプラ等の広葉樹)
b)腐葉土作りに向かない落ち葉(イチョウ、クス、カキ、モチ、サクラ等の広葉樹)(スギ、マツ、ヒノキ、カヤ等の針葉樹)
※落ち葉堆肥に不向きな落ち葉とは、水分が多かったり樹脂分が含まれ腐りにくい物、落ち葉に含まれる成分に植物の発芽や成長を阻害する物質を含んでいる樹種があるのでそう言った葉は使用しない。
2)腐葉土がどうして出来上がるのか
落ち葉を庭の隅に積み上げたり、穴を掘ってその中へ落ち葉を埋めるだけでも落ち葉堆肥を作ることは出来ます。しかし、自然に任せるだけでは時間がかかるので、積極的に微生物の助けを借りることが必要です。
微生物が活発に働くためには成育条件が必要です。空気の好きな好気性菌や酸素の嫌いな嫌気性菌、また堆肥が発酵して温度が80度にも達するので、発酵の過程でも温度により成育する微生物が繁殖したり死滅したりする過程を繰り返します。
当初、少量の微生物が繁殖する為には、温度や栄養分が必要です。その為、シートで覆って温度を保ったり、米ぬか等の栄養分や発酵促進剤を混ぜる場合もあります。条件が整い発酵が順調に進むと、発酵による高温で雑草の種子や雑菌を駆除する過程を繰り返すので、植物栽培に安心して使用出来る腐葉土が来上がるのです。
3)腐葉土作りの手順
a)集めた落ち葉を、枠の中に厚さ20センチ程度となるよう水平に敷く。
b)苦土石灰を約一握りをバケツに溶いだ溶液をかけながら足で踏み固める。(落ち葉表面のワックス質を取り除き水分を吸収させ、発酵を早める為に行う。)
c)ボカシ堆肥、米ヌカ又は油カスと畑の黒土を撒く。同時に、BM熔燐(1kg約200円)を一掴み振りまく。)
※BM熔燐を使用すれば、微量要素の効いた良い腐葉土が出来上がる。
d)枠が一杯になるよう、同じ工程を何回かくりかえす。
e)最後にビニールシート等で全体を覆う。(降雨により、水分過剰で発酵の停止予防、養分の流亡防止、発酵を促進させる為に覆いを必ず行う。)
f)約1ヵ月後発酵温度が上がったのを確かめ、スコップで外側と中側を入れ換え、切り返しを行う。(好気性菌と嫌気性菌による分解を行う)
g)切り返しを数回繰り返し、約8ヵ月程度で腐葉土が完成する。夏場であれば5ヵ月程度で完成する。
h)ボカシ堆肥専用容器を使用すれば、2〜3ヵ月で堆肥化できる。
4)有機堆肥がなぜ植物の生育に有効なのか
植物が養分を吸収できるのは、根から1mm程度の範囲であると言われています。土中の肥料分を有効に吸収する為には、根の周りの土壌菌が植物の根から養分をもらう代わりに、無数の菌糸を延ばし養分を根に運んでもらう助けが不可欠です。
土壌に有機堆肥を混ぜることにより土壌の団粒化が進み、通気性や保水性が改善され、その結果、植物の根がよく発達するからこそ植物の生育が活発になるのです。だからこそ、植物の根と微生物が共生する条件改善には有機堆肥が有効なのです。
(以上花と緑のネットワークの資料より H13.1.28 )
この他にも、色々と落葉堆肥の作り方はあるようです。
有機肥料で作ったお野菜とかお茶は、こうして落葉堆肥を利用して作られているんです。やはり化学肥料より有機肥料ですよね。



